独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。
「曖昧な関係でしか繋ぎ止められないなんてほんとダメなことばっかしてる」
「み、みつく━━━……」
「ただ……ひよのこと、ほんとに手放したくない」
そんなこと言われたら、気持ちがぶわっと溢れてきそうでこわい。
言ってしまったら最後。
気持ちが通じ合っていなかったらおわり。
だけど、こんなに期待させるような言葉を並べられたら、嫌でも瑞月くんがもしかしたらわたしと同じ気持ちでいてくれてるんじゃないかって錯覚しちゃう。
こうやって手を繋いだり。
抱きしめたり。
甘いことしたり。
キスしたり。
ぜんぶ、わたしに少しでも好きって気持ちがあるんじゃないかって期待しちゃうよ。
そんなの期待するだけ無駄って言い聞かせたりしても、結局わたしは期待しちゃうよ単純だから。
でも、瑞月くんは好きって言ってくれない。
だったらもう。
「……すき、だよ」