独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



今回ばかりは瑞月くんが折れてくれない。

走って逃げようにも、そもそも足ケガしてるから無理だし。


そう思って、おとなしく瑞月くんの背中にすべてをあずけて乗った。


何も言わずに瑞月くんは歩き出した。

お互い特に会話することもないまま。



すごく複雑な気分。

だって、わたし好きって言ったのに。


返事がなくて。

でもはっきり嫌いって言われたわけでもなくて、だけど好きって言われたわけでもなくて。


はぁ……わたしこれから先どうやって瑞月くんと接していったらいいの……?


何もなかったように今までどおり幼なじみとして?


それとも、ちゃんと返事聞かせてよって迫るの?


頭の中はグルグル。

胸の中はモヤモヤ。



同時に、目の前の瑞月くんの大きな背中が落ち込んでるように見える。


さっきから何度も感じてた、いつもの瑞月くんと違うところ。

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