独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。
「いっそのこと幼なじみクンに陽依ちゃんのぜんぶもらったよって嘘つこうかなー」
「や、やめてください!!ただでさえ今わたし瑞月くんに避けられてるのに……!」
「えー、それなら彼の気持ち試すチャンスでしょ?それで何も動揺しなかったら幼なじみクンの気持ちは完全に陽依ちゃんにないってわかって、僕の彼女になるってオチでしょ?」
「な、なんでそうなるんですか!!そんなオチはありません!!」
「ははっ、ほんとに揺らがないね」
「瑞月くんへの気持ちはそう簡単には動かないので」
「それじゃ、それをもっとたくさん彼に伝えたらいいんじゃないの?」
「伝えすぎたらもっと嫌われます……」
って、だからわたしはさっきから月希先輩に何を話しちゃってるの……!
「まあ、幼なじみクンに振られてどうしようもなかったら僕のところおいで。いつでも待ってるよ」
なんて、いつもの月希先輩に戻ってわたしの頭を軽く撫でて去っていくから。
月希先輩は、いつまでもつかめない。