独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



「これはね、陽依だけが知らない話なのよ」

「な、なんでわたしだけが知らないの?」


「それは、瑞月くんとお父さんとの間での約束だから」


「お父さん?」


なんでここにきて、いきなりわたしのお父さんが出てくるの?


「ずっと陽依には言わずにいたけど、この際だから話してもいいかな〜ってお母さんは思うのよね」


気になりすぎてさっきまで寝転んでた体勢から、ちゃんと座り直してお母さんの話を聞くことに。



「そ、それで、わたしが知らないことって何?」


「少し昔の話になるんだけどね。あれは陽依たちがまだ7歳の頃だったかしらね〜」



ちょうど、わたしと瑞月くんが7歳になった誕生日の当日の出来事らしく。


その日、わたしの家族と瑞月くんの家族で誕生日のお祝いということで山奥のペンションに泊まっていた。


なんでも、そこは都会からかなり離れた場所で、夜空に浮かぶ星がほんとに綺麗に見えるスポットで有名だったとか。

< 288 / 394 >

この作品をシェア

pagetop