独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。



結局、その日の夜はペンションに泊まるだけになってしまって拗ねたわたしは部屋に閉じこもったそう。


「みんなで陽依のご機嫌を取り戻そうとしてもダメでね。でも明日の朝になれば陽依も機嫌直してくれるって思ってね、その日の夜はみんな眠りについたの」


そうして迎えた夜。


こっそりわたしの部屋に、瑞月くんがやってきたらしい。



「陽依がどうしても星空が見たいっていうのを、当時の瑞月くんは叶えてあげたいと思ったのね。それで真夜中に2人で外に抜け出しちゃったの。もちろん、お母さんたちに内緒で」


車で行く場所に、まさか小さな子ども2人でたどり着けるわけもなくて。


でも瑞月くんはわたしの手を引いて夜の道を歩いて星が見える場所を探してくれてたそう。



ここまでの話だったら、夜に抜け出したことがあとでお母さんたちにバレて怒られたのかなって。


でも、どうやらこの話はそんな簡単なことじゃなかったみたい。

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