独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。
「はぁぁぁ……」
17歳の誕生日は、今までの誕生日の中でいちばん災難と言ってもいいくらい。
そして、災難は連鎖してやってくるわけで。
今日はいつもより遠回りして帰ろうと思って、帰り道を変えたのがそもそもの失敗だったのかもしれない。
目の前にある歩道橋。
昔、歩道橋の階段を上ってたとき、足を踏み外して落ちそうになったことがあったっけ。
そのときは瑞月くんが守ってくれて、それ以来歩道橋を1人で歩くのはぜったいに禁止されてた。
でも、今はここを渡らないと反対側の道に行けない。
まあ、歩道橋から落ちそうになったっていうのも、小学校の頃の話だし。
さすがに高校生にもなって踏み外すことないし、何かあれば手すりにつかまれば大丈夫だろうし。
「よいしょっと」
階段は幅が広くて上りづらいけど、まあ気をつければ全然平気。