強引なキミに振り回された結果、恋に落ちてしまいました。
神風くんが好きかもしれない
学校祭から数週間が過ぎて、わたしと神風くんが付き合っているのかという話題は徐々に無くなってきていた。
そんなことよりも、学校中で話題に上がっているのは、みんなが嫌がる定期テストだ。
なんでそんなに嫌がるのかわたしにはわからない。
引っ込み思案で人付き合いが苦手なわたしにとっては、無心で勉強していればいいことだからむしろ気が楽だと思ってしまうくらい。
高校に入ってからもう既に数回定期テストを受けている。
トップの成績とまではいかないけれど、毎回学年20位以内の成績は取れているから、まあまあ成績はいい方だと自分では思う。
今回だっていつも通りにやっていればきっと問題は無いはず。
そんなテストも気づけば明日から。
先生も授業中に「今回は難しいぞ」なんて脅しにかかるから、クラスのみんなから大ブーイングを受けていた。
そっか、だからこんなに今日はテストの話題で騒がしいのか。
わたしはみんなの嘆き声を淡々と自分の机に向かいながら聞いていた。