強引なキミに振り回された結果、恋に落ちてしまいました。
「じゃあさ」
「……?」
いいことを思いついたと、手にしていたスマホを置いてわたしを見る神風くん。
こういう時は、決まってわたしにとって良くないことが起こる。
「追試にちゃんと合格したら、俺のお願い聞いてよ」
「なっ……」
どういう交換条件。
ちょっと自分勝手過ぎない?
わたしは頼まれて仕方なく勉強に付き合ってるのに。
「無理ならいいよ。澪が教えてくれなくて追試不合格でしたって言っておくから」
「はっ!?」
「さぁ、どうする澪?」
ふっと口元を上げて笑う悪魔な神風くん。
そんなこと言われたら、わたしには選択肢があるようでないようなもの。
「……わかった」
そう答えるしかないじゃん。