強引なキミに振り回された結果、恋に落ちてしまいました。
学校に着くと、瞬く間に噂は広がっていた。
それもそうだ。
わたしと唯斗くんが手を繋いで歩いているんだから。
「ちょっと澪ーっ!!」
教室まで向かう途中の廊下で、真っ直ぐ走って来たのは玲奈ちゃん。
廊下のザワつきで察して、クラスの友達を置いて教室を飛び出してきたらしい。
それが何とも玲奈ちゃんらしくて笑ってしまった。
「そんなに急いでどうしたの玲奈ちゃん?」
わたしたちの前に立つ玲奈ちゃんは、わたしと唯斗くんと、その繋がれた手を見てニヤニヤとしている。
「やーっとくっついたか、2人とも」
「えへへ、ありがとうね、玲奈ちゃん」
「澪が嬉しそうで、本当によかったよ」
玲奈ちゃんは、まるで自分のことのように喜んでくれて、わたしまで嬉しくなる。