強引なキミに振り回された結果、恋に落ちてしまいました。
「神風くん!」
「ん?」
「澪のこと泣かせたら、わたしがぶん殴りに行くから覚悟しておいてよ」
キリッとした目で唯斗くんに迫る玲奈ちゃん。
前にもぶん殴るとか物騒なこと言ってたっけ。
「ダメだよ、玲奈ちゃん! それはやりすぎ!」
「仕方ないなぁ。 澪がそう言うならビンタだけにしてあげるよ」
わたしが必死に止めに入ると、玲奈ちゃんは訂正してくれたけれど……
ビンタも痛いことに変わりはないんじゃ。
「でもまぁ、お幸せにね」
「ありがとう、玲奈ちゃん」
クラスが違うわたしたちは、そこでお別れして自分の教室へと向かう。
「澪、ちゃんといい友達いたんだね」
「それはちょっと酷くない? 確かに友達は少ないけど……」
やっぱり唯斗くんは、唯斗くんだ。
付き合ったとて、さらりと酷いことを言うことろは変わらない。