強引なキミに振り回された結果、恋に落ちてしまいました。



「ねぇ、なんであの子と仲良くするの?笑わないし気味悪いし楽しくなさそう」


「そう?普通の子だと思うけど。別に私が誰と仲良くしようが関係なくない?……て、それよりさ──」



玲奈ちゃんはサバサバとした性格で気さくな女の子。


思ったことはバッサリと言う。


でも基本的に人の悪口なんて言わない。


だから友達が多いのかもしれない。


あの時、わたしは居ることがバレないように廊下の曲がり角に隠れて、息を潜めていた。


それなのに泣きそうになってしまった。


わたしを普通の子だと言ってくれた。


他の人と差別しないでくれた。


それが嬉しかった。




そんな玲奈ちゃんとまた同じ学校になって、今もこうして友達として普通に仲良くしてくれている。


玲奈ちゃんには他の友達もいるから毎日ではないけれど、かなりの頻度でお昼休みは裏庭に来て一緒に話しながらお弁当を食べてくれる。


それがとても嬉しくて、楽しかった。



「今日は友達と食べなくてもいいの?」


「みーんな彼氏とご飯だって。やってらんないよね」



そっか、彼氏か。


青春って感じだね。


わたしもそんなキラキラとした学生生活を送ってみたいけど、無縁な世界だ。




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