永遠の誓い(仮)
「あ、頭をあげてください。あたしは頭を下げられるような人間じゃないです。」
「いえ、李胡様はこれから私の主人でございます。主人に頭を下げるのは当たり前のことでございます。」
「で、でもあたしと貴女は歳も近いし、そ「李胡。彼女の言っていることは正しいよ。李胡は我が国の大事な客人であり、我が国の運命を握る者なんだ。」
「だから本当は俺も頭を下げなければいけないのかもしれない。きっと君は我が国の人間、誰もが君に惹かれ、尊敬すると思うな。」
「どうして??あたしはそんな人間じゃないよ……。あたしがリノルだから皆そんな態度をするの……??」
言葉が頼りなく尻込みするあたしにノインは優しく微笑んで、
「そうだな。たいていの人間はそうだ。でも俺やレイラ、モアも李胡をリノルとしては見ないから。
李胡は普通に振る舞っていればいい。何も気にしなくていいよ。」
ノインのその言葉に心の中でモヤモヤしていたものが少し晴れて先のものが微かに見えるようになった気がした。
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