遠い記憶
俺は、知らないうちに、美紀の家の前に立っていた。

夕飯の買い物から帰って来たお母さんが、俺の姿を見てビックリし中へ案内してくれた。

「圭介君、何があったの?」
とお茶を出しながらお母さんに質問された。

「親父か… が…ん…だって…医師に…言われ…て治療しないっ…て… もって 2…年。早くて1年… 俺、どうしたら…良いんだか分からなくて」

涙がぽろぽろ出てくる。

お母さんは、 ………無言で、ぎゅーと俺を抱きしめてくれて頭を撫でながら
「圭介君は、1人じゃないからね!大丈夫だよ〜
私たちがついてるよ!」

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