【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「蒼ちゃん先生は、どうやって自信がついたんですか?」


すると、蒼ちゃん先生は私の頭にそっと手を乗せた。


「あんたみたいな生徒があたしを頼ってくれるから……かな?」


ニヤッと笑った蒼ちゃん先生は、本当に先生みたいな顔をしていて、胸の中がじーんと温かくなった。


「蒼ちゃん先生、好きぃ……ぐすっ」


「言う相手間違ってるから……」


私が打ち明けた悩みだって、嫌な顔をせずにちゃんと聞いてくれた。


「そんなことより勉強しなさい」なんて、蒼ちゃん先生は言わない。


「そんだけ羽川のことが好きなら、とことん西宮らしく全力でぶつかってきな?」


「……はいっ!」
< 116 / 391 >

この作品をシェア

pagetop