【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「蒼ちゃん先生は、どうやって自信がついたんですか?」
すると、蒼ちゃん先生は私の頭にそっと手を乗せた。
「あんたみたいな生徒があたしを頼ってくれるから……かな?」
ニヤッと笑った蒼ちゃん先生は、本当に先生みたいな顔をしていて、胸の中がじーんと温かくなった。
「蒼ちゃん先生、好きぃ……ぐすっ」
「言う相手間違ってるから……」
私が打ち明けた悩みだって、嫌な顔をせずにちゃんと聞いてくれた。
「そんなことより勉強しなさい」なんて、蒼ちゃん先生は言わない。
「そんだけ羽川のことが好きなら、とことん西宮らしく全力でぶつかってきな?」
「……はいっ!」