【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
玲来ちゃんからもオッケーが出た!
「よかったぁ!」
よしっ!
あとは律くんが気づいてくれるかどうかだ!
大人っぽい赤は、ちょっと背伸びした気もするけれど。
ほんの少し期待しながら、決戦のお昼休みがやって来るのを待った。
* * *
そして迎えたお昼休み。
「律くん、どっちが食べたいかな?」
「……」
賑やかな教室の窓側で、私と律くんは向かい合って座っている。
ミニオムライスとミートパスタ。
どちらも「尾行の件、引き続き頼んだからな!」と矢坂くんからの口止め料の賄賂である。