【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「芽衣が好きな方選びな」


「えと、じゃあ私はオムライスにするね!」


スプーンを持って口に運ぶ。

チラチラと律くんを見ると、律くんの視線が私へと向いている!!


もしや、気づいてくれた……?

リップが落ちないように丁寧にオムライスを食べる。


「ねぇ、口に派手についてるけど?」


きたーーーっ!!と、私は心の中で喜びの小躍りをする。


「実はこれはね……!」


ドキドキと高鳴り始める胸に手を添えて、静かに顔を上げた。


……が、その直後。


「んぇぇ!?」


律くんがゴシゴシと紙ナプキンで私の口を拭いたのだ。


「いつまでつけてんだって見てたけど、気づきなよ。子供じゃないんだから」


……と、いつも通りの塩対応。

へ?

突然すぎて脳内が渋滞を起こす。
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