【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「は、はぁーーー!?」


玲来ちゃんは目と口を大きくして驚きに包まれていた。


「“彼氏の家へ持っていくと喜ばれる手土産BEST10”……?」


矢坂くんは声に出して読み上げたあと、ヘナっと肩の力が抜けたみたいだった。


「これなんていいかなって見てたとこなんだよね! 白い箱にゴールドのリボン! ちょっとオシャレでしょー?」


「………金って、それか」


「玲来……下着のことだと思った俺らはもうまっさらな心は持ってないのかもしれねぇ……」


「あんたと一緒にしないで……」


んー、と迷って画面を見ていると、


「ちょっと待ってよ!? 大事なこと聞き忘れたから確認だけど、律くんの家に行くことになったってこと?」


「……えと、実は、今度の日曜日に」


恥ずかしくて、ぽっと頬が熱くなった。
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