【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
パタパタと汗でもかきそうな顔を手で仰いでいると、
「……わたし、冬夜ん家行く時いつも手ぶらだったわ」
なぜかまたもや青いを顔をしながら玲来ちゃんがブツブツ言い始めた。
「え? なぁに玲来ちゃん?」
「鹿の剥製とか持ってくべきだったんだろうか……でもそんなお小遣いないし……」
「れ、玲来……んなことは親父も気にしてねぇから。な……?」
「あ! 二人とも、これなんてどうかな!?」
「……この恋がもし終わったら、わたし結婚出来ない上に次の恋も始まらないんだろうか……つまり、生涯独身……」
静かに席に着いた玲来ちゃんを矢坂くんが必死に励ましている。
私はその内になんとか3つまで候補を絞った。