【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
* * *
──日曜日の午後。
昨日は楽しみすぎて眠れなかった。
それに、色々と策を練っていたからっていうのもある。
「好き」って聞きたい私としてはビッグチャンスで、今日という日は聞かせてほしいよ律くん!
律くんの自宅の前で私は深呼吸をする。
あれだけ気合いを入れて家を出てきたのに、なかなかチャイムを押せないでいる。
……緊張する。
手土産を入れた紙袋に手汗が染みてしまう前にチャイムを鳴らそうと試みるも、5分は経過していた……。
服装も髪型も変じゃないかな?
白いブラウスに淡いピンクのフレアスカート、そしてベージュのコートを羽織っている。
長い髪は少しだけゆるく巻いてみた。