【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
……既にもう帰りたかったけれど、
「あんらぁ!? あなた彼氏がいるわね!?」
「え!? そうですけど……」
律くんの存在をピタリと当てられた。
「……あんたを見て彼氏がいるなんて誰も思わないのに見抜くなんて、やっぱり当たるのよ!!」
と、非常に失礼な突っ込みを入れる母。
「……これはっ!! よくないわねぇ」
占い師さんが不吉な予感がすると呟いた。
「な、なにがですか!?」
食いつく勢いで身を乗り出した私に、占い師さんは言った。
「あなた……パートナーの運を吸い取ってるわね。しかも、振り回して疲れさせているわ!」
「……そんな!!」
私は愕然としたままダイエットに燃える母とともに家に帰ったのだった。