【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます

＊ ＊ ＊


今日はメンタルがただただ弱る一方らしい。


放課後。

前回の０点の件で課題を出されていた私は、それを提出しに職員室に来ていた。


「だいたいなぁ！ 回答が“羽川律”になるような問題など俺は出していないぞ！」


「ヒェッ！！ すみませんでした！」


山神様の怒りを沈めるためにひたすら謝り続け、数十分後、なんとか許してもらえた。


疲労に襲われながら、山神様に手を合わせて一礼した後に職員室を出た。



はぁ……。

溜め息も何度目だろう。


「西宮ーー！」


ん？

背後から声をかけられて振り返った。


「蒼ちゃん先生？ どうしたんですか？」


どこか急いでるようにも見える。


「ごめん呼び止めて。あたし、このあと会議なんだわ。悪いんだけど頼まれてくんないかな？」