【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
それにも気づかずに保健室を出るって、余程急ぎの仕事があったのかな?
よし……。
急いで届けてあげた方がいいに決まってる。
私は階段を登って生徒会室がある三階へと向かった。
律くんは保健室で省エネモード。
このメガネを届けたら律くんのところへ行きたいな。
一緒に帰りたいから。
だけど気がかりなことはなかなか消えない。
占いを鵜呑みにするわけではないけど、律くんはやっぱり溜め息をつくことも多い。
振り回したくはないし、運も吸い取りたくはないから、控えめな態度を心がけるべきだよね……。
でも今は、きっと困ってるかもしれない会長様にメガネを手渡すミッションがある!
そう思ったら必然と足は速くなって、廊下を走っていた。