【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
ぴくんっと肩が跳ねると、「可愛いな」と鼻で笑う。
律くんのバカ……。
私の反応で楽しんでるの?
そんなこと口に出来るはずもない。
「なんで夢の中にまで出てくんの?」
「なんでって言われても、その……私は出演を希望した覚えはないっていうか……」
夢の中でまで律くんに会いたいって私だって毎晩思ってるよ!なんてことも言えるわけない。
「なにそれ。安眠妨害?」
「ち、違……っ、律くんにはしっかり省エネしてほしいって思うし、だから決してそんなつもりは……」
これが律くんなんだもん。
そんな無気力な律くんが、私は好きだから。
「なにその可愛い反応。やめて」
パッと手が離れて律くんの熱が消えていく。
はぁ……っと、大きな溜め息をつかれてしまった。
もしかして、私やらかした?