【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


矢坂くんは「裏切り者ぉぉぉ!」と叫んでいた。

ごめん矢坂くん!!


「……申し訳ありませんでした」


席に座らせられて謝罪の言葉を述べるのは私と矢坂くんだ……。


なんで私まで……!!

知りたくて知ったわけじゃないのに!


「隠し撮りなんて、二度としないこと! いいわね!?」


小さく「はい」と返事をして玲来ちゃんの怒りは鎮まった。

……けれど、


「いや待て。本来の話は違うだろ!?」


「な、なによ……っ」


ここでよせばいいものを、矢坂くんは不満げに立ち上がった。


「それ、なんでずっと隠してんだよ!」


「っ、」
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