【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
みるみるうちに顔中に熱が集中する。
「する?」
「〜〜〜〜……!!」
もうダメだ。
律くんはやっぱり甘い魔法使いだ。
玲来ちゃんに「ポエマーか……」と言われようとも!!
律くんが何やら満足そうに私を見つめる。
その瞳から耐えきれそうにない……。
「お、お、お大事に……!!」
ガチャッ!と勢いよくドアを開けて部屋を飛び出していた。
なんて幸せなバレンタインなんだろう。
律くんは風邪なのに、そう思わずにはいられなかった。
「──やっぱり走り出すんだ。可愛いからいいけど」
バレンタインじゃなくたって、律くんと一緒に過ごせる日は、いつもキラキラしてドキドキして幸せなんだ。