【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「こんなの卒業を控えた三年生に向けてやる劇じゃないったらぁ!」
「うむ。賛成だ。どう考えても高校生らしくないストーリーだ」
……と。
玲来ちゃんに賛同したのは担任の先生ではなく、腕組みをした会長様だった。
「……ですよね会長!? 後味が悪いわよ!」
なぜ会長がここにいるかっていうと、私の学校は三年生も一緒に参加をして思い出を作ろうという方針だからだ。
その方針を決めたのはもちろん我が校の生徒会長様……。
「ねっ、もしかして、会長って実はみんなの輪の中に入りたいのかな?」
「絶対そうだよ。だから自ら方針をさ?」
女子がヒソヒソと話しているけど、そんなのは全く気にしていないみたい。
各クラスを見て回っていた会長様は、なぜかうちのクラスでの参加を全力で希望している……。