【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「俺も演劇部のみんなと相談して、次回の話し合いにて配役を決められるようにする」


「か、会長様も劇に出演されるんですよね……?」


「当たり前だ。もちろん──」


と、会長様の視線が夢の中の律くんへとスライドされる。


「羽川律も参加させる」


無理無理!と男子の声が聞こえるけど、会長様の目は本気だ……。


「えぇと、律くんはきっとあんまり練習はしないかもしれないと言いますか……」


「その心配はない。俺と契約を交わしている」


「契約!?」


フンッと会長様がほくそ笑む。

うわぁ、めちゃくちゃ悪い顔してるんだけど……。
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