【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


もしかしてその理由があってうちのクラスで参加を!?


「人質を返す変わりに、俺の条件を一つ聞くこと。そう約束したんだ」


「……律くんがそれを飲んだんですか?」


会長様の言うことを一つきくなんて、信じられない。


「よほど西宮の手作りクッキーがほしかったんだろう」


「……うぅっ。律くん……あれほど会長様とは関わりたくないって言っていて、私がまた会長様に目をつけられたあかつきには他人のふりをするって断言までしていた律くんが……」


「……西宮、言わなくてもいいことというものがあるぞ」


苦い顔をした会長様をよそに、律くんの背中を見つめていたらチャイムが鳴ってしまった。


「わたしは絶対こんな役はお断りだからね!」


結局、玲来ちゃんの異議申し立てもあり、時間内には決まらず明日に持ち越すこととなった。
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