【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「ほーん? そんなにあたしに会って確認しなきゃ納得しないと?」


「納得しない」


「……もう少し控えめになりなさいよね。まったく生意気なんだから!」


二人の会話についていけない……。

一体なんの話!?

まさか、さっき東雲さんが言ってたことってホントなの!?


律くんは、蒼ちゃん先生に興味があるって。


「てか、西宮本人を前にして言っちゃっていいわけ?」


気が遠のきそうの私の頭をわしゃわしゃ撫で回しながら、ニヤリと蒼ちゃん先生が笑う。


「どうせバレるだろ。隠すことでもないよ」


「こ、コラァ! 逃げるつもり!?」


「蒼子がうるさいから教室で寝る」


律くんはまたふらふらーっと、保健室を出ていった。


手にはしっかり台本を持って。
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