【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「何が蒼子よ!! 元カレにも呼ばれたことないのに……!」


「……」


みんな蒼ちゃんとか蒼子とか気軽に呼べるくらい親しみやすいもんね……。


って、そうじゃなくて!!


「蒼ちゃん先生……今のやりとりは、なんでしょうか!?」


「ちょ、西宮落ち着いてよ……!?」


冷静でいられずに、蒼ちゃん先生の腕にしがみついた。


「だって、律くんが蒼ちゃん先生のことが好きかもしれないって……! そう思ったら私、冷静でなんて……」


「は? なにそれ誰情報よ……?」


「幼なじみから頂いた貴重な情報です!」


私はキッパリと言い切った。


「幼なじみって……ああ、東雲のことか」


首をぶんぶん縦に振ると、


「西宮、あんたそれ……まんまとやられたわね」


「え……?」


やられた……とは?
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