【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「好き」は、もう聞けない


劇の練習もようやく終盤に差し掛かり、三日後には本番が迫っていた。


「西宮、いい調子じゃないか」


私と会長様の呼吸もだいぶ合うようになって、セリフもスムーズに出てくることを褒められた。


「ありがとうございます!」


「必死に覚えたんだろう。すごい成長だ」


「はい! 律くん効果です!」


「……そ、そうか。モチベーションが上がる関係性はいいことだ……」


衣装や小道具も着々と出来上がっていって、三送会ムード一色だった。


もちろん、私のやる気もみなぎっている。


その後、休憩を挟むことになり、玲来ちゃん達と自販機へ向かった。
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