【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


「東雲さんに、会って……」


ポツリと零れた声は、自分でも驚くほど小さかった。


「寧々花がどうかした?」


なんて言ったらいいのか、どこから話せばいいのか……。


「……ホントのこと、言われて……ちょっとだけ気にしちゃって……」


歯切れ悪く伝えると、律くんが眉をひそめた。


「寧々花の言うことなんか間に受けなくていい」


「……うん」


わかってるよ律くん。


だけど、


「東雲さん言ってたよ……律くんは好きだなんて言葉は、間違っても言わないって……」


自分の口から飛び出た言葉。
< 326 / 391 >

この作品をシェア

pagetop