【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「ねぇ、律に何を言ったの?」
「ゲッ……!!」
立ち去っていくみんなに着いていこうとしたら、出来ることなら会いたくなかった東雲さんが声をかけてきた。
「わたしのこと、告げ口した?」
シンデレラの衣装を身にまとった東雲さんが、出口を塞ぐように立ちはだかる。
とびきり可愛くて、お姫様そのものだった。
外見は……だけど。
「答えてよね!」
「つ、告げ口って……私は、ただ東雲さんに言われたことを言っただけで……」
「律に怒られたんだけど」
「え?」
律くんが、怒った……?
驚いて、一瞬言葉を見失った。