【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
♥ 羽川 律の災難 ~律side~
──春休みの日曜日。
「お願い律くん!」
俺の部屋で、俺のベットの前で正座して、顔の前で手を合わせる彼女──芽衣は、そっと大きな目を上げた。
「ダメ」
「うぇ!? な、なんで!?」
期待通りの反応するから、溜め息が出る。
その顔は反則だから。
今日、芽衣が俺の部屋に来たのは、どうしても聞きたいことがふたつあるからって理由だった。
で、今はその内のひとつを問い詰められてるわけだけど、教えてやんない。
てか言えないだろ、あんなの。