【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「ていうか私、彼女なんだよね!?」
「は。なんでそんな当たり前なこと聞いてんの?」
当たり前に彼女……ってこと?
それをサラッと言われたら、ちょっと嬉しくもなっちゃう。
いやいや、だけど!!
「ひどいよ律くん……っ! 私、傘ないのに」
「知ってるけど。さっき自分で言ってたじゃん」
で、置いてくの!?
それって彼氏っていうよりも、人としてどうなの!?
「“人間とは”っていう山神様の授業なに聞いてたのーー!?」
「聞いてないのは芽衣でしょ? 0点だったよね?」
「……」
「で、いつまでそこにいんの?」
「うぅっ、あんまりだよぉ…傘に入れてくれてもいいのに……っ」
「最初からそのつもりだって」
最初から……って。