【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「お、おい……。んな言い方はねーだろ? 」
見兼ねた矢坂くんが気まづそうに口を開いた。
「好きな奴と一緒にいたいって気持ち、俺はわかるぞ。そうだろ西宮?」
「ん……」
「俺もさ、離れてる時はスマホの写真の玲来と過ごしてるし……西宮もそうだよな。わかる」
「……」
矢坂くん、それは違うんだけど……。
「矢坂、頼みがあるからちょっと待っててくんない?」
「おっ、おう……構わねーけど」
気を利かせてくれたのか、一歩後ろに下がった矢坂くん。