【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます


矢坂くんの言いたいことはよくわからないけど、私は昨日の出来事をポツポツと話し始めた。


「昨日まではね、順調だったんだよ……? 本屋さんに行って」


「うんうん」


「写真集見て……」


「お、おん……」


本屋さんでの出来事が蘇って鼻の下が伸びる。


「一体なんの写真集見たのよ……」


「健全な写真集だよ……その後だってコンビニに行って、ティラミスまん買って……」


「ふーん?じゃあ昨日の放課後はエンジョイ勢だったわけね?」


いい調子じゃないの!と言ってくれたけれど。


「違うの……問題は今日の朝なの!」


事の発端は昇降口に入ってすぐだった。
< 87 / 391 >

この作品をシェア

pagetop