【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
矢坂くんの言いたいことはよくわからないけど、私は昨日の出来事をポツポツと話し始めた。
「昨日まではね、順調だったんだよ……? 本屋さんに行って」
「うんうん」
「写真集見て……」
「お、おん……」
本屋さんでの出来事が蘇って鼻の下が伸びる。
「一体なんの写真集見たのよ……」
「健全な写真集だよ……その後だってコンビニに行って、ティラミスまん買って……」
「ふーん?じゃあ昨日の放課後はエンジョイ勢だったわけね?」
いい調子じゃないの!と言ってくれたけれど。
「違うの……問題は今日の朝なの!」
事の発端は昇降口に入ってすぐだった。