【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「なにあの写真」
「へ?」
靴を履き替えていたら、唐突切り出した律くんに素っ頓狂な声が出た。
「写真って、私が送った写真のことかな?」
「他に誰がいんの?」
「そ、それって……私以外に女子とはメッセージのやり取りをしてないってこと!? 嬉しい……」
「俺の質問聞いてんのかよ……」
昨日の夜、律くんがくれたティラミスまんの写真を撮って、「ありがとう」のスタンプをつけて送った。
自撮りは恥ずかしいから顔は半分だけ写したけれど。
「あれは、美味しかったよって気持ちを伝えたくて……!」
やっぱり顔は写さなきゃよかったかな……。
しばらく待っても返信はこなかったし……。
チラッと恐る恐る足元から律くんへ目を向けた。