【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
すごいパワーワードすぎる。
さっきまで120パーセントはあった私の体力などもうゼロだ。
しばし、私は歩く国宝級イケメンの後ろ姿を見つめるしか出来なかった。
──と、いった全ての事情を説明すると、拳でも入りそうな大口を開けている玲来ちゃん。
「あまりのショックでその後のことはもう……遭難したみたいに、私はここまでどうやって辿り着いたのかもわからないの……」
「遭難した人に謝れ……」
「こんなのってあんまりだと思わない玲来ちゃん!?」
「……律くんが何を言いたいのかは察したわ」
もしかしたら冬夜以上なんじゃないか、とわけのわからないことを玲来ちゃんは呟いていた。