【完】無気力ですが、ベタ惚れ彼氏の溺愛方法に困ってます
「それはもったいない! 玲来ちゃん……人生の半分損してるって言われない?」
「言われないわ!!」
それではあまりにも気の毒なので、玲来ちゃんに律くんのいいところを説明することにした。
「イケメンって、顔だけのことじゃないと思うの!」
律くんは優しい。
確かに塩を振り撒いてばかりなこともあるけど。
「私が怪我をした時だってカバンを持ってくれたり、毎日転ばないか心配してくれたりしてて……」
「そもそも普通に生活してれば毎日転ぶことはない……」
「昨日も傘の中に入れてくれたり、ティラミスまんをくれたり」
「それは餌付……」
「人に聞かれて困ることは大きい声でしない方がいいってことも教えてくれてね!」
「……あの、わたしもう大丈夫だわ」