恋愛系の詩
『ただいま、二人の宝物』


涼しい風が僕の頬を優しく撫でた
まるでまだ遊ぼうよと僕の耳元で囁くみたいに

最近のお天道様は早く眠りにつきたいらしく
早く早くと帰宅する僕の足を急かしてくる

女の子と遊び始めた風を見届けると
無意識のうちに僕の一歩は大きくなっていく



曲がり角を曲がると色んな香りが話しかけてくる
香りと一緒に聴こえてくる誰かの笑い声
気が付けば僕の足は地面を蹴って走っていた



「ただいま」と声を上げれば
トテトテとパタパタが聞こえてくる

右から香るカレーのスパイス
左に感じる少し高い体温


大切な宝物にカギをかけるかのように
ぎゅっと優しく抱きしめて呟いた



「         。」
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