あなたの願い、残酷に叶えます。
☆☆☆

それはおとついのことだった。


あたしたち6人は休みの日に制服姿で学校に入り込み、3年B組の教室にいた。


「なんで充男がいんの?」


あたしは充男を睨みつけて言った。


その瞬間真美が体をこわばらせるのがわかった。


普段から充男が真美をかばっているのは知っていた。


でも、今日この大切なアレをしようとしているときに連れてくるなんて、思っていなかった。


「俺が勝手についてきたんだ」


充男はなんでもないように答えた。


あたしは小さく息を吐き出す。


本当は5人でアレをやるはずだった。


だって、真美以外の4人は仲間だから。


あたしのことが大好きな景子と航大。


そして里奈を恨んでいるあたしと翔。


真美はイケニエだから、おまけみたいなものだった。


これで完璧なアレができるはずだった。
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