あなたの願い、残酷に叶えます。
「付き合ってほしい」


そう言ってきたのは大智の方からだった。


あたしはその時特定の彼氏はいなかったし、大智はまぁまぁカッコイイ部類だった。


少しくらい彼氏を作ってみてもいいかもしれないと思った。


大智とはそれまでも何度か遊んだことがあって、会話が弾んでいた。


一緒にいれば楽しいかもしれないと思った。


紗弓と付き合っているなんて、知らなかったのだ。


大智と付き合い始めてからあたしは紗弓の彼氏を寝取った女。


として見られるようになった。


大智から告白してきたのだと説明する気はなかった。


そんな説明をすれば火に油をそそぐことになるのは明白だったからだ。


それでもあたしは気にしなかった。


毎日努力をすること。


それによって妬まれても、気にしない。


だってあたしの生きる道はこうだから。
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