あなたの願い、残酷に叶えます。
☆☆☆
現在。
儀式なんてどうせ偽物だと思っていた。
でもあれは本物だったんだ。
なにもかもが現実になってしまった。
そして俺たちは残酷様を帰すのに失敗してしまった。
「俺が、イケニエになる」
画面の中の紗弓を見つめて言った。
怯えている紗弓を見ていると、自然とその言葉が口から出てきたのだ。
「え、何言ってるの?」
紗弓は目を見開いて聞き返す。
「俺がイケニエになれば、残酷様は帰ってくれるかもしれない。なんせ、俺が紗弓に残酷様をすればいいって言ったんだから」
言いながら自分自身の言葉に納得していた。
そうだよな。
元はと言えば俺が残酷様をすればいいと思ったんだ。
こうなったのは俺のせいだ。
それなら、俺自身がイケニエになれば、きっと残酷様は満足して帰ってくれる。
紗弓だけは助けることができるんだ。
「待ってよ、イケニエの真美を捧げてもダメだったでしょう?」
「あぁ。24時間が過ぎてたからな。でも、もう一人イケニエと奉げればなにか変わるかもしれないだろ」
「そんな……」
紗弓は青ざめてはいるけれど悩んでいるのがわかった。
俺がイケニエになることで自分が助かるならと、希望を抱いているのがわかる。
現在。
儀式なんてどうせ偽物だと思っていた。
でもあれは本物だったんだ。
なにもかもが現実になってしまった。
そして俺たちは残酷様を帰すのに失敗してしまった。
「俺が、イケニエになる」
画面の中の紗弓を見つめて言った。
怯えている紗弓を見ていると、自然とその言葉が口から出てきたのだ。
「え、何言ってるの?」
紗弓は目を見開いて聞き返す。
「俺がイケニエになれば、残酷様は帰ってくれるかもしれない。なんせ、俺が紗弓に残酷様をすればいいって言ったんだから」
言いながら自分自身の言葉に納得していた。
そうだよな。
元はと言えば俺が残酷様をすればいいと思ったんだ。
こうなったのは俺のせいだ。
それなら、俺自身がイケニエになれば、きっと残酷様は満足して帰ってくれる。
紗弓だけは助けることができるんだ。
「待ってよ、イケニエの真美を捧げてもダメだったでしょう?」
「あぁ。24時間が過ぎてたからな。でも、もう一人イケニエと奉げればなにか変わるかもしれないだろ」
「そんな……」
紗弓は青ざめてはいるけれど悩んでいるのがわかった。
俺がイケニエになることで自分が助かるならと、希望を抱いているのがわかる。