あなたの願い、残酷に叶えます。
ある日教室へ入ると、クラスメートたちからの視線を感じた。


ひそひそとささやき合う声。


またあの2人がなにかしたんだろうな。


漠然と考えながら自分の席へ向かう。


と、席に近づけば近づくほど、生臭い、嫌な臭いが漂ってきた。


あたしは顔をしかめ、鼻をつまむ。


否や予感がする。


これ以上見ない方がいいと、直観が告げている。


それでもあたしは足を前へ進めた。


この臭いの正体が自分の机にあるなら、それを取り除かなければならないと思った。


クラスメートの麻子とすれ違う瞬間「キモッ」と呟かれた。


あたしはそれにも反応せずに机に向かう。


自分の机の下に赤い血だまりができているのが見えた。


あたしはハッと息を飲み、屈んで机の中を確認した。


「猫……」


あたしは小さな声で呟いた。


机の中には白い猫がねじ込まれていた。
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