あなたの願い、残酷に叶えます。
☆☆☆

翌日、紗弓はやけにイラついていた。


なにがあったのかはわからないが、あたしにはいつも以上に風あたりの強い日になった。


紗弓は八つ当たりをするようにあたしに怒鳴ってくる。


ノートと教科書をビリビリに破られ、お昼のお弁当はひっくり返された。


「明日、学校に来いよ」


放課後になったとき、紗弓はあたしの耳元でそう言ったのだ。


「え……」


明日は土曜日。


学校は休みの日だった。


「絶対に来いよ」


紗弓は低い声で言うと、景子と2人で教室を出て行ってしまった。


休みの日に学校に呼び出すなんて、いったいなにをする気だろう?
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