あなたの願い、残酷に叶えます。
☆☆☆

翌日。


学校は休み。


だけどオンライン授業はある。


さすがに服装に指定はないみたいだけれど、クラスメートに私服を見られるのはちょっとはずかしい。


ということで、あたしは朝制服に着替えたままの姿で自室にいた。


お母さんが教えてくれたようにメッセージアプリにはオンライン授業の日程が送られてきていた。


今日は昼の2時から3時まで数学の授業をやるみたいだ。


「うへぇ、よりによって数学かぁ」


あたしはベッドの上に仰向けに寝転んだ状態で舌を出す。


たった1時間、ひと科目だけなのに運悪く一番苦手な授業が行われるらしい。


明日は同じ時間から国語となっている。


どうせなら国語の方が良かった。


本を読むのは好きだから、国語の教科書を読むことも苦痛ではないからだ。


ぼんやりとオンライン授業のスケジュールを確認していると、クラスメートの麻子からメッセージが入った。


《麻子:オンライン授業ってダルくない?》


そのメッセージにあたしは笑う。
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