あなたの願い、残酷に叶えます。
過去~紗弓サイド~
高校1年生のころ、あたしは大好きな彼氏がいた。
「一緒に受かってよかったよなぁ」
昼休み中、2人で中庭のベンチに座ってお弁当箱を広げていた。
「そうだね。大智がここを受けるっていうから、頑張って勉強したんだよ」
あたしは上機嫌にそう言って、ウインナーを口に運ぶ。
あたしと東大智(アズマ ダイチ)は中学3年生の頃から付き合っていて、ともに受験戦争を戦ってきた仲間でもあった。
あたしよりも成績がいい大智に追いつこうと必死になって勉強したのは、いい思い出だった。
お陰で両親からも褒められて、こうして念願かなって大智と一緒の高校に入ることができた。
今が一番幸せだと感じることができる。
「新入生にすっごい可愛い子がいるらしいぞ!」
「まじで、見に行こうぜ!」
2年生の男子たちが騒ぎながら中庭を横切っていく。
「紗弓があそこまで勉強頑張るなんて思ってなかった。ほんと尊敬するよ」
大智があたしの頭を優しく撫でてくれる。
昼の日差しは柔らかく、心の穏やかで、お腹も膨らんで眠気があたしを襲ってくる。
あたしは大智の肩に自分の頭をコテンと乗せて、目を閉じた。
ずっとずっと、こんな時間が続いていけばいいなぁ。
そして、それは続いて行くのだ。
この時は本当にそう信じて疑わなかった……。
「一緒に受かってよかったよなぁ」
昼休み中、2人で中庭のベンチに座ってお弁当箱を広げていた。
「そうだね。大智がここを受けるっていうから、頑張って勉強したんだよ」
あたしは上機嫌にそう言って、ウインナーを口に運ぶ。
あたしと東大智(アズマ ダイチ)は中学3年生の頃から付き合っていて、ともに受験戦争を戦ってきた仲間でもあった。
あたしよりも成績がいい大智に追いつこうと必死になって勉強したのは、いい思い出だった。
お陰で両親からも褒められて、こうして念願かなって大智と一緒の高校に入ることができた。
今が一番幸せだと感じることができる。
「新入生にすっごい可愛い子がいるらしいぞ!」
「まじで、見に行こうぜ!」
2年生の男子たちが騒ぎながら中庭を横切っていく。
「紗弓があそこまで勉強頑張るなんて思ってなかった。ほんと尊敬するよ」
大智があたしの頭を優しく撫でてくれる。
昼の日差しは柔らかく、心の穏やかで、お腹も膨らんで眠気があたしを襲ってくる。
あたしは大智の肩に自分の頭をコテンと乗せて、目を閉じた。
ずっとずっと、こんな時間が続いていけばいいなぁ。
そして、それは続いて行くのだ。
この時は本当にそう信じて疑わなかった……。