堕天使系兄の攻略方法。




「ここのバイトやめたら?」


「…どうして」


「お前にはもっとさ、老舗のお饅頭屋さんとか自営業の喫茶店とかが似合ってるよ」



それも客はみんなお爺さんお婆さんの常連客で。

まるで自分の孫や子供のように扱ってくれる従業員に囲まれてるような。


そんな場所で笑顔振り撒いてた方が俺だって安心だ。



「別にお兄ちゃんには関係ない」


「…俺、今日のお前の接客にクレーム出すことも出来るよ?」



柚はそれだけは勘弁してと言うように口を尖らせて「…ごめん」と謝った。


いや違うのに。
俺別に怒ってるわけじゃない。

お前に怒りたいんじゃなくて、ふざけた制服のファミレスとお前に触った羽川とかいう奴。


それが気に入らないだけで。



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