堕天使系兄の攻略方法。
「お兄ちゃんお兄ちゃんうるせーな。まぁでも、JKとヤれるとか最高かよ」
脱がされかかる服を何度抵抗しようとしても、力付くで押しきられる。
気づけばTシャツはヨレヨレだった。
「やめて…っ、やだぁ…っ!!」
こんなことになるなら色気の無い下着をやめるんじゃなかった。
ウサギさんパンツにしておけば良かった。
こうして少し大人っぽい下着を付けて、こんな男に見せるくらいなら。
「お兄ちゃんがいい…っ」
あの人に見て欲しかった、なんて。
こんなときに気付いてしまったのか、それとも本当はいつも心のどこかで思っていたのか。
相手になんかされないと分かっていても、マスコットでも。
「おにーちゃん…っ、おに───…!」
ドガ───ッ!!!
「っ…!」
馬乗りになっていた男が消えた。
男の叫び声、それ以上の鈍い音が鈴虫とセミの声に混ざる。